Netflixで配信されているオリジナルドラマ「このサイテーな世界の終わり」。
前回のラストでは、ジェームスが父の車を奪って、アリッサと二人で街を抜け出し、逃避行の旅に出かけました。
いよいよ、二人だけの旅が始まります…!
このサイテーな世界の終わりシーズン1第2話あらすじ&感想
車に乗って、街を抜け出したジェームスとアリッサ。しかし、大きな問題が起き、二人の旅に暗雲がたちこめる。
そんなとき彼らを救ってくれたのは、元軍人の男性だった。しかし、アリッサはこの男性をどうも気に入らない様子。ジェームスはそんなアリッサの態度にイラつくが…。
■旅の始まり
前回(第1話)は、二人が車に乗って旅に出るシーンで幕を閉じました。
さて、これからは二人きりで自由だ~~!と、わくわくするようなラストシーンでしたが…。
第2話冒頭では、なぜか呆然と立ち尽くす二人の姿が(しかもジェームスは上半身裸)。
なんと車は木にぶつかってクラッシュし、煙を上げていたのです。
なんでこんなことになったかというと…。
3時間前。
アリッサのテンションは最高潮でした。車の天窓から体を乗り出すなど、ノリノリ。
一方ジェームスは、車を運転しながら
“殺すとき、彼女はどんな声を出すだろう”
なんて、相変わらずアリッサを殺すことばかり想像していました。
はしゃぐアリッサに、ジェームスは
「シートベルトしないの?」と注意しますが
アリッサは
「してたまるか。」
と答えます。
「これから何する?私たちまじで何やったっていいのよ、好きなことなんでも」
アリッサは、やっと自由を手に入れられて気分が良いみたいですね。
その後二人はゲームセンターに行き、シューティングゲームをします。
アリッサは「死ね!死ね!」なんて叫びながらゲームを楽しんでいますが、ジェームスは何もせず棒立ち。
彼の独白によると
「皮肉だけど、これは得意じゃなかった」
とのこと。
えー!まさかの…って感じですね(笑)
動物を殺したり、今度は人を殺したいと考えているような彼が、シューティングゲームは苦手だなんて、ほんと皮肉だ。
一緒にゲームをしてくれないジェームスに、アリッサは
「ちゃんとやって!つまんないじゃん!」
と怒って、すねてしまいます。
アリッサは独白で
「彼を見てると、ときどき“死んでる?”って思う。」
と言っていますが、この二人ほんと正反対ですよね(笑)
アリッサはパワフルすぎるし、ジェームスはほんと“死んでる?”って思ってしまうほど物静か。
その後アリッサは
「耳に舌を入れて」
と、とんでもない要求。
当然ジェームスは「は?」と戸惑いますが
「いいからやって」と言われ、従います。
すると、スタッフから「そこのふたり、やめなさい!」との注意が(笑)
二人はゲーセンを後にしました。
■食い逃げ
“彼女は人をイラつかせる天才だった”
これはジェームスの独白にあった言葉ですが、まさにアリッサは人をイラつかせるような、破天荒な言動の多い女の子でした。
ゲーセンを出た後、二人は飲食店へ。ここで二人は、お互いの親の話をします。
ジェームスは父について
「僕がすぐ戻ると思っている。父さんは嫌な奴だけど、楽観的なんだ」
と話しました。
アリッサは父について
「パパは現代のロビンフッドよ。法は破るけど、道徳的なの」
と話しました。
アリッサの父は彼女に
「チェーン店は盗み放題。金を払えばテロ支援になっちまうからな。ただし小さな店や個人経営の店では盗んではいけないよ」
と、独特なルールを教えていたのです。
…アリッサ父、やばいな!!!
第1話で“私が8歳のときに父は出て行った。父は人づきあいが苦手な人で…”という話があったけど、こんなファンキーな人だったら、そりゃ人付き合いも難しいかもですね。。
というか、アリッサはかなりお父さん譲りな部分がある気がする。
アリッサはそんな父からの教えを受けて
「こういう店はヤツの経営だよ。石油を持ってて、中国人の子供にスマホを組み立てさせて、パレスチナを弾圧してる」
と言います。
そして、手持ちのお金もなかったし、ここはチェーン店だし…ということで、食い逃げしようということになったのです。
彼女からの「食い逃げ」の提案に、戸惑ってきょろきょろと挙動不審になるジェームス。
しかしアリッサから
「あんたビビってんの?」
と言われた彼は、“ここはアリッサに乗るのが得策だ”と考え、
「いいや、ビビってない」と答えて、先陣を切って店を出ました。
アリッサはそれを見て“マジ?”と目を丸くしました。
…アリッサ、言動を表面的に見ると破天荒な感じだけど、内心いちばんビビってるのは彼女なのかも。
■大問題が発生
飲食店を「食い逃げ」して、車に乗り込む二人。アリッサはなんだか嬉しそう。
「やったね、シートベルトは?」とジェームスに聞くと、彼は
「シートベルトなんか知るか」とアリッサに乗ります。
彼は“うまいこと機嫌をとった”と考えていました。
ジェームスにとって、アリッサはあくまで殺すための“獲物”と考えているのかもですね。
殺すには静かな場所が良い。だから、そこに連れていくまではとりあえず機嫌を取らなくては…みたいな。
その後、アリッサは
「セックスしようよ」と、また突拍子もない提案。
「え。いま?」とジェームスは戸惑いますが、
「そう。上着脱いで」とアリッサに言われ、従うしかありません。
「えっと、車を止めた方がいい?」とジェームスが聞くと、アリッサは
「いいえ、そのまま運転してて」と答えます。
む、無理じゃない!?危ないよ!?
ジェームスも“何かしながらセックスできるとは思わなかった。男の場合は”と独白で語っています。
ここでジェームス父の
「女はできるんだ。横になって国のことでも考えていればいい。でも男は自分が動かなきゃならん。自分が国にならなければ」
と、ありがたいお言葉っぽいセリフがインサートされていたのが面白かったですね。
運転を続けるジェームスの服を脱がそうとするアリッサ。
ジェームスは服で顔を覆われて前が見えなくなり…その結果車はクラッシュ!
なるほど、冒頭の事故の原因はこれだったんですね。あほらし~~!
アリッサは爆笑しますが、ジェームスは
「父さんの愛車だぞ。一番高い買い物だったって。」
と動揺します。
アリッサ、よくこんなときに爆笑できるな…と思っていたら、彼女も内心は
“私たちこれからどうすんの”と思っていた様子。
その後車は爆発してしまい、二人は途方に暮れます。
「これからどうする?」とジェームスに聞かれ、
アリッサは“家に帰る”という答えが頭によぎります。
しかし、ジェームスから続けて「家に帰りたい?」と聞かれ、
「あんたは帰りたいの?別にいいよ好きにして」と少しキレた感じで答えました。
ジェームス:「僕は帰りたくないけど聞いただけ」
アリッサ:「私だって帰りたくない」
ジェームス:「でも…」
アリッサ:「帰りたくないって言ってるでしょ!」
ジェームス:「じゃあこれからどうする」
アリッサ:「わかんないよ。たまには自分で決めたらどう?」
と、アリッサのイライラのボルテージはどんどん上昇。
…しかし、ジェームスも、彼女にイラついていました。
でも“車から足がついてしまうので、ここでは殺せない”と考え、彼はアリッサを殺しはしませんでした。
しかし、車が無くなってしまっては、この先どうしようもないですよね…。
お金もないし、一体どうするんだ。
■ヒッチハイク
二人はひたすら森を歩きました。
ジェームスは上半身裸のまま。着ていた服はおそらく車の中にあって、爆発した車といっしょに燃えてしまったでしょうからね。
…となると、今後上半身裸のまま旅するの?キツくない!?笑
歩き続けると車道にあたったので、ヒッチハイクを試みます。
なかなか車は捕まりませんが(そりゃそうだ。上半身裸の少年がヒッチハイクしているなんて、どこからどうみてもおかしいし)、やっと1台の車が止まってくれました。
「どうした?俺は南に向かっているんだが、それでいいか」
ドライバーのおじさんからそう聞かれ、ジェームスはアリッサを見ますが、彼女は何とも言いません。
「乗るのか乗らないのか、どうするんだ」
とおじさんに聞かれ、ジェームスは「乗ります」と返答。
アリッサは
「これで殺されたりしたら、全部あんたのせいだからね」
とジェームスにキレつつも車に乗りました。
ごめん、私もだんだんアリッサにイライラしてきたぞ…。
元はと言えば、アリッサが運転中のジェームスの服を脱がせようとしたから車がクラッシュして、こうしてヒッチハイクをするはめになってるんじゃないか!
なのに「全部あんたのせい」って何~~!!
その後の車内でも、おじさんから話しかけられても態度がとことん悪いアリッサ。
ジェームスはそんな彼女の態度に耐えつつ、おじさんの世間話に付き合います。
こういうところ見ると、ジェームスは意外と常識人なのではと思っちゃいますね。
まあ、常識人のフリをしておいたほうが得策だ…という彼なりの計算かもしれないですけど。
おじさんはどうやら、これから犬(闘犬用の犬種)を買いに行くようす。
犬についての話をしていると、アリッサが
「この車、足のにおいがする」と唐突につぶやきますが(マジ失礼)、
おじさんは無視して、ジェームスと雑談を続けます。
おじさんが5年間軍隊にいたという話に「すごい」と反応するジェームス。
その後おじさんは
「ところで君らは何をしていたんだ?言いたくないなら別にいいけど。ただ気になったんだ。お母さんか誰かに、電話で無事を知らせたいんじゃないかってな」
と言いますが、それに対してジェームスは
「母は死にました」と答えました。
え、お母さん亡くなってるの?
第1話では、ジェームスはお母さんについて「日本にいる」って言ってましたよね。
当然、アリッサも驚きます。
■言いなり
その後、車はカフェに。
「ママは日本にいるって言ったじゃない」というアリッサの問いかけに、
「だから?」とだけ答えるジェームス。
なんでそんなウソをついていたんですかね。
それか、死んだというのがウソなのか、どっちなんだろう。
その後アリッサはおじさんについて
「あいつクズだね。人間の中で最低の部類に入るよ。軍にいたんだから、そのころ大勢人を殺した。そして今は、犬に殺し合いをさせようとしているし。」
と話します。
ジェームスは「良い人じゃないか」と反論しますが、私もなんでアリッサはこんなにおじさんに対して目くじらを立てているの?と思ってしまいました…。
その後も、おじさんの財布に挟んであった家族写真(妻と娘、息子が映っている)を見て
「息子はイモに似てる。うそ、冗談よ。ハムに似てるね。」
など悪態をつきつづけるアリッサ。
ジェームスとおじさんは呆れてしまいます。
アリッサはそんな二人を見て「面白みのない人たちね」と吐き捨て、店を出て行ってしまいました。
謝るジェームスに
「いいや。あの子はヒステリーを起こしたみたいだな。まあ、それが女だ」
とやさしく言ってくれるおじさん(やっぱり、良い人そうに見えるけどなあ)。
ジェームスも、ずいぶん常識人に見えるなあ…としばらく思っていたけど、その後の会話で引き戻されるような感覚になりました。
ジェームスとおじさんの、軍についての会話です。
ジェームス:どうでしたか、軍隊は
おじさん:それなりだ
ジェームス:人を殺した?
おじさん;任務だからな
ジェームス:何人?
おじさん:数えてたら気味が悪いだろ
おじさんにこう言われて、ジェームスは独白で“僕なら数えてた”と言ってるんですよね。
「ジェームス、だいぶまともじゃん」と思いかけていた時に、この独白。
「ああ、やっぱりジェームスはヤバいやつなのかもしれない」と再認識させられました。
一方その頃外にいたアリッサは
“謝るのは得意じゃないけど、ここは謝るべきだね”と反省していました。
アリッサ、やばいやつだなと思っていたけど、ちゃんと自覚できていたんだね。えらいぞ。
彼女は二人に謝ろうと店内に戻りますが、席には二人の姿がありませんでした。
二人は、トイレに行っていました。
しかしそこでまさかの事態が起こります。
なんと、おじさんはジェームスの手を取って、自分の局部を握らせたのです!
いやいや、拒否しなよジェームス!
と思ったのですが、ジェームスはなぜか言いなり。抵抗しようともしません。
“僕は時々、物事を成り行きに任せる。本当はイヤでも。どうしてだろう”
と彼は独白で語っていますが、ほんとどうしてだろうね…。
そこへ、二人を探していたアリッサがやってきます。
「何してんの?」と彼女から声を掛けられ、慌てるおじさん。
そして「犬を迎えに行かないと…」なんて言いながらその場を去ろうとしますが、アリッサはそれを許しません。
「財布をよこして。よこさないならこの私が、あんたの家族のところへ行って、何をしたかバラしてやる。警察にも通報するから」
そうアリッサに脅迫されて、おじさんは言われるがままに財布を渡すしかありませんでした。
…正直、今回はこのシーンの前まではアリッサにわりとイライラさせられていたんですが、おじさんから財布を奪ったアリッサには、胸がスカッとしました!
■抱きしめて
おじさんから財布を奪い、アリッサは店の外で財布の中身をチェック。
そんな彼女に、ジェームスは
「…握らされたんだ」
と、さっき何が起きていたのかを話します。
「何かされても、いやなら拒めばいい」
とアリッサに言われ、ジェームスは「わかってる」と答えますが、
「本当にわかってる?さっきおじさんにやめさせなかったでしょ。子供の頃のトラウマでもあるの?」
とアリッサは追及します。
しばし黙ってから「…いいや。」と答えるジェームス。
ジェームスが、物事を成り行きに任せ、NOと言わなくなってしまったのには、何か理由がありそうですね。
その後、二人はホテルへ。
アリッサはここでも
「ダブルベッド1つの部屋。セックスするから。」
なんて破天荒な発言をして、フロント係をドン引きさせますが、彼女は“本当は泣きたい気分”でした。
アリッサなりの強がりなんですかね。
部屋へ行き、ベッドに座る二人。
「テレビ見ようよ」「ポルノが良い」
そう言うアリッサに、ジェームスは従います。
(とことん主体性がないな、ジェームス)
すると、アリッサは突然ベッドから立ち上がり、トイレへ。
ジェームス的には、殺しのチャンスです。
彼女がトイレに行ったすきに、ジェームスは靴に隠していたナイフを取り出し、トイレのドアのそばにスタンバイしました。
…しかし、トイレの中から聞こえてきたのは、アリッサのすすり泣きでした。
アリッサ、ジェームスには泣いている姿を見せたくなかったんですね。
それでトイレにこもって、一人泣いていたと。
泣き声を聞き、殺意がしぼんだのか、ナイフをゆっくりとおろすジェームス。
彼女がトイレから出てくる気配がしたので、さっとナイフをしまいました。
その後アリッサは、ホテルの電話を借りて家に電話をしました。
…ところが、電話を受けたのは母の再婚相手・トニー。
「ママに代わってくれる?」というアリッサの頼みに
「話したくないってさ」と意地悪く笑います。
アリッサ母は、何か思うところあるような顔をしつつも、何も行動せず黙っていました。
娘よりもトニーをとるのか…。
その後、夫婦は食事をしますが、トニーは笑顔で「うまい」なんて言いながら食べているものの、母はどこか浮かない顔をしていました。
アリッサ母的にも、複雑な胸中なのかもしれませんね。
娘同様、破天荒な夫と離婚して、トニーと出会い、再婚した。
トニーとの仲は壊したくない…その一心で、アリッサをないがしろにしてしまったのかも。
アリッサはそのまま電話を切り、父の誕生日カードを眺めました。
家に電話をかけて、母とその再婚相手がいる家には、自分の帰る場所は無いと改めて悟ったのでしょうね。
部屋に戻ったアリッサは
「家には絶対帰らない。あんたはどうぞ」
と宣言。
ジェームスは「僕も帰らない」と答えます。
アリッサは
「私といたいの?それとも成り行きで一緒にいるだけ?」
と問いかけます。
…母のいる家には、自分の居場所がないと悟ったアリッサは、誰かから必要とされたかったのでしょうね。だからきっと、ジェームスにもこんなことを聞いたのでしょう。
「君といたい」と答えるジェームス。
アリッサは、父のもとへ行こうと提案し、ジェームスもそれに同意しました。
「ジェームス、抱きしめて」
そう寂しそうに言ってきたアリッサを、ジェームスは抱きしめました。
…このシーンだけ見ると、二人に絆が芽生えたようにも見えますが、ジェームスはやっぱりアリッサを抱きしめながらも、血まみれのナイフをイメージしていました。
やっぱりジェームスにとって、彼女は“獲物”なのか…。
一方その頃ジェームスの父は、警察に電話をかけていました。
…というところで、第2話は終了です!
人はみかけによらない
第1話でアリッサが“今は色んな人がいる”というセリフを言っていましたが、第2話はそれを感じるような回だったなーと思います。
人は見かけで判断できないというか。
たとえば、アリッサはとことん破天荒なように見えて、実はビビりだし寂しがり屋です。
誰も信じられないし、自分にかまってくれないからこそ、気を引きたくて破天荒な言動をしてしまうのかも。
逆に、ジェームスは表面的には常識人っぽく見えても、内心はアリッサを殺すことばかり考えています。
また、今回二人を車に乗せた、元軍人のおじさんも、見るからに人のよさそうな感じだったけど、実際はとんでもない変態野郎でした。
こんな感じで、出てくる登場人物誰もが一筋縄ではいかないというか「この人はこういうキャラ」みたいなのが一言では言えず、人間味が深いなあと感じました。
「このサイテーな世界の終わり」シーズン1第3話のネタバレあらすじはこちら↓
Netflix「このサイテーな世界の終わり」シーズン1第3話ネタバレあらすじ&感想