昨年、とうとう最終章の放送が終了し、物語が完結してしまったゲームオブスローンズ。長期に渡って放送されていた作品ですので、GOTロスに陥ってしまった方も多いのではないでしょうか。
今回はそんな放心中の皆さんを慰めるべく、GOTの世界を彩る個性的なキャラクター達をご紹介します。今回は作中に登場するおっさんに限定し、三人の愛に生きるイケオジ達の魅力をご紹介したいと思います。
ジェイミー・ラニスター
名家ラニスターの長男であり、現当主タイウィンの息子。登場当初はロバート王の、王の楯(キングズガード)の一員でした。狂王エイリスにも仕えており、ロバートの反乱の最中に主君エイリスを後ろから刺し殺しています。
そのためシーズン1開始までの17年間、名誉を汚した「王殺し(キングスレイヤー)」と呼ばれ蔑まれています。
サーセイとの禁断の愛
若い頃から双子の姉であるサーセイとの間に男女の関係があります。
- ジョフリー
- ミアセラ
- トメン
サーセイの生んだこの三人の子供達は、公式にはロバート王の子とされていますが実はジェイミーの子です。 サーセイとジェイミーは禁断の関係とはいえ恋人同士であり、ジェイミーはブライエニーに会うまでは他の女と寝たことはありませんでした。
しかしサーセイは、少なくともロバート王・従兄弟ランセル・ユーロンと三人の男と関係を持っています。本編を見るに、明言はされていませんがおそらくもっと多くの男と関係しているでしょう。ジェイミーは律儀に操を保っていてもサーセイはそうではない、という点に二人の間の力関係とジェイミーの不遇さが表れていますね。
王殺し(キングスレイヤー)の仮面に隠された苦悩
王殺しと呼ばれ謗られ続けているジェイミーですが、それには深い理由があります。狂王エイリスは鬼火(ワイルドファイアー)に取り憑かれ、臣下や貴族を焼いて楽しんでいたため、諸侯からの忠誠心も薄く恐れられていました。
ロバートの反乱の際、追い詰められたエイリスは、ジェイミーにこう命令します、「父親を殺し、その首を持ってこい」。そして「全て燃やせ」と。
エイリスに忠誠を誓っていたジェイミーですが、父親を殺し、罪のない民を生きたまま焼き殺すことはできませんでした。ジェイミーはエイリスの火術士を殺し、そして自ら仕える王に刃を突き立てたのでした。
彼の運が悪かったのは、その現場を最初に見たのが名誉で頭が凝り固まったネッド・スタークだったこと。否定する間も無く名誉を踏みにじった男という悪評が広がり、作中での扱いとなったのです。
しかし、ジェイミーは家族を強く愛し情に厚い男なのです。家族で唯一ティリオンを怪物扱いしない、熊と戦わされているブライエニーを命がけで助けるなど誇り高い騎士としての一面をもつ男なのです。サーセイさえいなければ。
情に厚い騎士であり同時に愛の奴隷
実はいいやつのジェイミーですが、サーセイが絡むとあっという間に悪魔に変貌してしまいます。
- サーセイとの情事を目撃され、ブランを殺そうとする
- スタークの陣から帰るため、一緒に捕まっていた従兄弟を殺す
- サーセイを助けるため、一度は契りを交わしていたブライエニーを捨てる
などなど、サーセイが絡むとジェイミーはあらゆる悪徳に手を染めてしまいます。地が善人なため、サーセイのために犯してきた悪行には彼自身も苦悩しているようです。
ジョフリーの棺の側でのサーセイとのやりとりでは「なぜ俺にこんな女を愛させたのだ」と神様に文句を言うシーンも見受けられます。
オベリン・マーテル
ドーンの貴族であるマーテル家の当主、プリンス・ドーランの弟である彼。作中ではドーンを離れられないドーランに代わりレッドキープを訪れます。
マウンテンとラニスターに対する復讐の鬼
マウンテンは、ロバートの戦いのどさくさに紛れ、オベリンの姉であるエリアを強姦した上惨殺しています。オベリンはこれをタイウィンの命令でやらせたことだと思っており、復讐を強く望んでいます。そのため王城内でタイウィンに出会ったときも、大貴族であるラニスターの当主を恐れる様子もなく険のある言葉を投げつけています
自由を愛する奔放な男
オベリンは自由を愛し、性に対して非常に奔放である様子が作中で見受けられます。
レッドキープでは迎えが来る前にお供を放り出して愛人エラリアと共に娼館に出入りしており、快楽を楽しんでいます。オベリンにはエラリアの他にも愛人がいますが、彼女がそれに嫉妬するような素振りはありません。またドーンでは落とし子は情熱の証とされ迫害されることはないため、もしかするとそういう風習の土地なのかもしれません。ティリオンの裁判でも興味津々で下品な質問をするなど、いわゆる品行方正な騎士タイプではありません。
優れた武勇の持ち主
オベリンを語る上で忘れてはいけないのが、マウンテンとの決闘裁判との一幕です。マウンテンはラニスターの旗手として様々な場面で登場しており、その強さは他を寄せ付けないほど。ファンの間では、作中でマウンテンに勝てるのは『暁の騎士』アーサー・デインくらいだろうと囁かれています(シーズン1時点で故人)。
そんなマウンテンと渡り合ったのがオベリンです。決闘裁判では、マウンテンの剣を高い運動能力と身のこなしで捌き続け、毒塗りの槍で深手を負わせるなど一方的に押し続けていました。
復讐に拘り続けトドメを刺さなかったことが災いし、一瞬の隙を突かれ、最後は素手で頭を潰されるという凄惨な最後を迎えることとなってしまいます。
しかし、作中でマウンテンをあそこまで追い詰めた人物は他にハウンドくらいしかおらず、惜しくも敗れはしたものの戦闘力の高さを見せつけました。
ジョラー・モーモント
ジョラーはモーモント家の当主で下が、金遣いの荒い妻を養うため密猟者を奴隷として売ったことでウェスタロスを放逐されています。その後恩赦を得るためヴァリスのスパイとなり、デナーリスに近付き彼女の臣下となっています。
父ジオーがナイツウォッチとして壁に駐在しているため、ジョラー出奔後のモーモント家は、従兄弟である10歳のリアナが当主として仕切っています。
デナーリスの忠臣であり献身の塊
ジョラーはデナーリスがドロゴの妻になった時から、側近として彼女を守り続けています。苦楽を共にし、危険な任務も率先して引き受けることで、臣下であると同時にもっとも大切な友人であると言われるまでに信頼を勝ち得ています。
また、デナーリスを主人としてだけではなく女性としても愛しており、見返りを求めることなく愛と忠誠を捧げ続ける一途な男として描かれています。
不況を買うことも恐れず進言する場面も
デナーリスに忠実に仕えるジョラーですが、決して彼女に盲従はしません。デナーリスが間違いを犯しそうなときは面と向かって悪いことは悪いと伝え、より現実的な案を進言します。
ですが時折場を弁えないことがあり、またオブラートに包むこともしないため、デナーリスに叱責を受けることもしばしば。しかし裏切りが露見した一件以外で彼女がジョラーを遠ざけたことはなく、その信頼の深さが伺えます。
裏切りが露見し一度は追放されるも許され再度臣下に
ジョラーがデナーリスに寝返ったことを知ったヴァリスの策略により、小鳥たちの一人が。ジョラーとヴァリスがやり取りしていた手紙をバリスタンに渡します。
これにより過去にジョラーがデナーリスを裏切っていた事実が露見します。信頼していた臣下の裏切りを知ったデナーリスは激怒し、次にミーリーンに立ち入ったら殺すと言い渡した上でジョラーを追放します。
一度は追い出されたジョラーですが、ハーピーの息子達からデナーリスを守り、愚直なまでの献身を捧げ続けた結果、再びデナーリスに仕えることを許され、最終章ではその軍勢の一人として彼女の元で戦います。
残念ながら最終章で亡者の軍隊からデナーリスを守り戦死してしまうのですが、デナーリスはジョラーを失ったことを嘆き葬儀では涙を流していました。
キャラクターにも注目してGOTを見返してみよう
ゲームオブスローンズの三名のイケオジ達を紹介しましたが、いかがでしょうか。皆異なる性格のキャラクターなのですが、それぞれが三者三様の魅力を持っていますね。
今回ご紹介したキャラクターの他にも、ゲームオブスローンズには魅力的なキャラクターが多くいます。ストーリーに注目しても十分に楽しめる名作ですが、それぞれの登場人物に着目してみると、また違った楽しみ方ができるのではないでしょうか。気になった方は是非彼らの活躍を見返してみてください!
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