Netflixのオリジナルドラマ「マニアック」。
いままでは主人公のオーウェンとアニーにスポットライトが当たることが多かったですが、今回は、研究の要であるジェームズ博士の過去やかかえている悩みなどが明らかになる回でした。
マニアック第6話「構造的な問題」あらすじ
B錠の実験から目覚めた被験者たち。オーウェンは実験による精神的・体力的負担に悩まされ、実験をリタイアしたいと考え始める。
一方、実験上のトラブルはガーティーがうつ状態であることに起因していると考えたフジタは、ある人物を呼ぶよう、ジェームズに要請する。
マニアック第6話「構造的な問題」のネタバレ&感想
前回の第5話は、オーウェンたち被験者がB錠の実験から目覚めるところで幕を閉じました。
B錠の実験についておさらい
ここでB錠の実験とはどんなものだったか、改めておさらいしておきましょう。
第2話で、ULPの実験内容について解説するビデオが出てきましたが、そこでは実験に使われる錠剤(A~C錠)について、このように説明されていました。
・A錠…アゴニア(苦悩)。診断用で、被験者のトラウマを引き出し表面化する
・B錠…盲点を探し出す。被験者自身の心が自らを欺くために作り出した防衛のメカニズムを見つける。
・C錠…コンフレクシア(対決)。トラウマと対決し、受け入れる。
第4話・第5話では、オーウェンとアニーが“夢”(※ジェームズ博士は“幻影”と呼んでいましたね)の中のような世界にいるお話でした。
被験者たちが脳内で作り出す“幻影”を、博士たちが観測することで、被験者たちは心にどのような防衛のメカニズムを作り出していて、その盲点は何なのかを探し出すのがB錠の実験だったというわけですね。
B錠の実験で“盲点”を見つけることにより、C錠の実験での“対決”で何と戦えばよいのかを明らかにするねらいがあるのではないかと考えられます。
■心を閉ざすオーウェン
B錠の治験から目覚めたオーウェンは、ジェームズ博士による「近接検査」を受けます。
第5話で、アニーが受けていたのと同じ検査ですね。
ジェームズ博士に
「(9番の女性=アニーが幻影に出てきたが)もちろん本当に近くにいたわけではない。
脳が嘘をつき、そう思い込ませた。9番の人と体験を共有するのは何故だと思う?」
と問われ
「僕は人に執着するから。一度だけ、歯止めが利かなくなったことも」
と回答するオーウェン。
オーウェンの近接検査も、点数が9.2ポイントに達し、診断書がプリントアウトされます。
結果は「妄想型統合失調症」「妄想上の人格はグリムソン」「永続的に憶病」。
その後オーウェンはアニーに話しかけられますが「話したくない」と拒否します。
アニーは
「今更何なの?キツネザルもドン・キホーテも、一緒に体験したじゃない。こんなこと起こるはずないって、みんなに聞いてわかったの。」
と、オーウェンと体験を共有していたことを興奮気味に話しますが、
オーウェンは
「僕は君を見てない。特別なことは起こっていないよ。薬のせいで君は幻覚を見たんだ」
と改めて彼女を拒否します。
自分がアニーと体験を共有した(と思った)のは、あくまで自分の病気・妄想のせい。
自分がおかしいんだ、そんなこと起こるはずはない。
オーウェンは、検査の診断結果を見て「自分は病気である」という事実に改めてぶつかって、心を閉ざしてしまったように見えます。
■ガーティー(GRTA)の不調の理由は…
ジェームズ博士は、フジタ博士に対して「なぜ自分が呼び戻されたのか」を問いかけます。
ジェームズは、病気になってULPの研究から外されていました。
ジェームズが不在中、研究にはいろいろと問題が生じていましたが、ジェームズが不安定な状態なので、フジタは彼を呼び戻さなかった。
(どのような問題が起きたのかについてフジタは「“マクマーフィー”が4人出た」と話していましたね。マクマーフィーといえば、映画『カッコーの巣の上で』でジャック・ニコルソンが演じたキャラクターの名前です。この映画も、精神病に関する映画ですね。
『マニアック』における“マクマーフィー”はまだどんな意味なのかはっきりとは分かりませんが、元ネタであろう映画の“マクマーフィー”がヒントになるかも…?)
研究上の問題を解決するため、フジタがとった対策が「ガーティーにセーフティネットをインストールする」こと。
ガーティーに、共感する力=感情を、ほんの少しだけ与えたのです。
こうすることで、ガーティーは被験者の感情を推測・共感できるようになって、行き詰った被験者を救えるだろうと、フジタは考えたのです。
いまから5ヵ月前に、セーフティネットを導入。
フジタの思惑通り、彼女は彼らを守るようになり、以降“マクマーフィー”は出なくなりました。
ところが、なんと2か月前からガーティーとロバートは“不適切な職場恋愛の関係”に陥った。
その後ロバートは死んでしまった。
ガーティーから15分前にプリントアウトされた紙には
“フジタ博士、私は仕事を続ける自信がありません。私は自分を知らなければ。”
とのメッセージが…。
ガーティーはロバートの死を深く悲しんでいて、ひどいうつ状態。
このままだと、実験を続けられないかも…というわけですね。
それで、フジタは“ガーティーにカウンセラーを付けよう”と考えたのです。
カウンセラーである、ジェームズの母に助けを求めようと。
彼女なら、ガーティーを理解できるだろうと。
フジタの考えを聞き「よせ、とんでもないよ」と拒否するジェームズ。彼と母とは、7年も疎遠だったのです。
「僕の母は悪意だらけで、身勝手なペテン師なんだ。適当なキャッチコピーや、ありきたりの助言や…何百万人も洗脳して金と幸せを奪う。」
「決して呼ぶもんか。あの人はセラピストなんかじゃなく病人だ。私の築き上げたすべてを破壊される。いつもそうだ、母はそういう人間なんだ。」
…ジェームズは、母を絶対に呼びたくないと話し、
「GRTAなら大丈夫だ。偶数グループの被験者の実験を始めよう」
と、実験を続行しようとします。
■戸惑う被験者たち
B錠の治験を終えた被験者は、2人1組になって話をさせられます。
オーウェンは、3番の女性とペア。
「できれば、治験をリタイアしようかと思っている」とこぼすオーウェンに、
「私もそうしたい。Bの治験は怖かった。なんとなくスタッフも信用できないわ。急に担当者が変わったでしょ。」
と、3番の女性も同調します。
アニーは黒人男性とペア。
「次の治験が最後なら、そろそろ結果が出て良いころだ」
「そうよね。ここって、いろいろ問題あるのかな」
と、二人も少しネバーディーン製薬での治験に戸惑っている様子。
たしかに、これまで
・食事の時間、寝る時間まで管理される
・A錠の治験ではトラウマを掘り返されたし、B錠では奇妙な“幻影”を見て、さらに近接検査ではまたトラウマに関する質問をされる
というように、被験者たちはツラい思いしかしていないですからね。
体力的にも精神的にもツラいから、オーウェンのようにリタイアしたくなる気持ちもわかります。
■ジェームズ博士の母、グレタ・マントルレイ博士
ジェームズは、ガーティーに対して
「実験をやり遂げてほしい」と協力を頼みますが、拒否されてしまいます。
(ガーティーが、プリントアウトされた文字で応答するのがなんだか可愛いですね。ロボットの反抗期みたいな。)
ガーティーは、文字をプリントアウトして “本当の自分に会いたい”とジェームズに伝えます。
フジタの提案をしぶしぶのんで、ジェームズは母に電話することにしました。
ジェームズの母は、グレタ・マントルレイ博士。
はい!この名前、覚えていますか?
そう、第4話の“夢”の中で、オーウェン…の容姿をしている“ブルース”が読んでいた本や、聞いていたラジオに出てきたセラピストですね!
ということは、おそらくオーウェンはグレタ博士のことを知っているのかも…。
(彼がグレタ博士を知っているから“夢”の中にグレタ博士が発現した?)
さらに言えば、オーウェンが知っているくらい、グレタ博士は有名な人なのかも…ということが推測できます。
たくさんの著書があったり、褐色肌の若い男(ヒモ)を家に置いていたり…。
家もかなり広そうだし、グレタ博士は有名人でお金持ちなんだろうなあと見て取れます。
意を決し、母であるグレタ博士に電話をかけるジェームズ。
フジタも「解決法はこれしかないのよ。」と発破をかけます。
突然のジェームズからの電話に「驚いたけどうれしい」と答えるグレタ博士。
ジェームズが本題(グレタ博士に、ガーティーのカウンセリングを頼みたい)を切り出すまでの会話を見ると、彼と母の仲があまり良くないのがうかがえますね。
というか(言葉が悪いですが)ちょっとウザめの母親でしたね…。
グレタ博士は、いちいち“揚げ足取り”のような態度を見せるんですよね。
たとえば、ジェームズがロバートの話をしたとき「自分より賢いと恐れていた、あのライバル?」とグレタは言います。
「ライバルじゃないよ、同僚だ」とジェームズが否定しても、グレタは
「彼を負かしたがっていたはず。自覚がないのね。彼は繊細で私のことも気遣っていたわ。」
と、息子に対しても“カウンセリング”のように、勝手に分析して決めつける。
その後、
「それで、僕は母さんとモメていたけど、僕の悪かった部分について謝ったことはなかったよね」とジェームズが話すと、グレタはしばらく沈黙。
「聞いてる?」とジェームズが問うと「あなたがゴメンって言うのを待っていたの」とちょっとイジワル発言。
…もし自分の母親がこんな風な人だったら、キーーー!ってなりますよね(笑)
むかつく!ぜったい職場に呼びたくない!!
ジェームズももちろん、腹が立ったようすを見せますが、フジタに「ゴメンって言って!」と促され、しぶしぶ母に謝ります。
そして母に本題を伝え、すぐにネバーディーン製薬まで来てもらえることになったのです。
■アニーとオーウェン、二人の温度差
アニーとオーウェンの温度差は広がるばかり。
アニーは、B錠の実験でオーウェンと体験を共有したことに、どんな意味があるのだろうと興味津々。
そのことについて話そうとオーウェンに話しかけます。
オーウェンは最初、B錠の実験で見た“夢”のことなど知らないというようにとぼけますが、アニーの熱意に根負けして「…覚えてるよ」と答えます。
「やっぱりね。私たちだけ同じ体験をしたのは変よ」
「何か深い理由があるのかも。その意味を知りたい」
とアニーはわくわくしたようすで話しますが、オーウェンは
「実験の一部かもね。二人の頭の中を混ぜたりさ」
と冷たい態度。さらに
「今晩出ていくよ。記憶がどんどん蒸し返されて、良い気分がしない。今家族が裁判中で、兄のために証言しろ、助かるように嘘をつけって言われているんだ。」
とアニーに打ち明けます。
「秩序が好きだ。予定通りに行動したいし、自宅が良い。仕事をして、日常に戻りたい。」
このオーウェンの発言から、彼は「強迫性障害」なんじゃないか、というのも推測できますね。
(強迫性障害=不完全なものを怖がる兆候が見られる。本人にとっての“秩序”に沿って物事が進まないと不安に感じる。たとえば、何か仕事をするにあたって、決められた順番どおりでないと不安になるなど)
■GRTA(ガーティー)のモデル・研究のきっかけが明らかに…。
グレタ博士がネバーディーン製薬に到着。
息子であるジェームズに、熱い抱擁&キスをします。
(このあたりも、ちょっと厄介な母親だなあって感じですね…自分だったら嫌だなあ)
オーウェンは、グレタ博士を見て
「本物だ!グレタ・マントルレイ先生だよ。」
とびっくり。
やっぱりオーウェンはグレタ博士のことを知っていたんですね。
アニーは「おかしな責任者の母親とか?」と冗談っぽく笑いますが、まさかの当たり。
(…まじで?)という顔をするアニーが可愛かったですね(笑)
ジェームズとフジタは、グレタに対して、いまどのような問題が生じているのかを話します。
(治験の中で、被験者2人=アニーとオーウェンの意識が繋がって、本人たちも自覚している。コンピューターに問題があるから、カウンセリングをしてほしい)
「問題の原因は、些細なハードウェア上の問題です」と話すフジタに対し、
「ソウルメイトよ。二人には宇宙的なつながりがあるのかも。」
と話の腰を折るグレタ。
挙句の果てに
・フジタとジェームズが、むかし交際していたのでは?と詮索する
・ジェームズは性的倒錯が原因で、まともに交際できた女性がいなかったことを暴露
などなど…。
この母親、マジ最悪ですね…(苦笑)
その後話は本題に戻り
「コンピューターに問題が起きてカウンセリングが必要としても、なぜ私に頼むの?」
とグレタは二人に問いかけます。
「ガーティーのモデルがあなただからです。息子さんのビジョンを完成させるのが開発の目的です」
とだけ答えるフジタ。
グレタがジェームズに対し
「あなたはいつこの薬を開発しようと思ったの」と尋ねると、
ジェームズは「7年前だ」と返答。
7年前というと、ジェームズがグレタと口を利かなくなったころでした。
セラピストである母と口を利かなくなった直後、ジェームズはセラピーを不要にする薬の開発を決めた…。
でもいま、母をモデルとしたガーティーが不調だから、本物を呼んで話をさせようと考えた。
その事実を指摘するグレタ。
「…そういうわけだ」とジェームズも認めます。
つまり「セラピストいらずで精神疾患を治せるようになる」というULP研究は、ジェームズがセラピストの母を鬱陶しく感じていたために、考え付いた研究。
そうとも言えますよね。
グレタにとっては、セラピストであること、母であることを否定されるような事実です。
そんな、屈辱的な研究でありながら、鬱陶しいと思っていたであろう母を頼って呼びつけるとは!
…そんな風に怒って、グレタは帰ってしまうんじゃないだろうか?
そう思ったのですが、グレタは
「そう。その患者に会わせて」と、あっさりと協力OKします。
その後フジタと二人きりになった際、ジェームズは
「あっさりOKした。おかしい。僕を自己洞察に誘導しようとしていたのに」
と戸惑います。
やっぱり、グレタの態度はおかしいって感じますよね。
フジタは
「人生をかけた研究が完成するかの瀬戸際でしょ。セカンドチャンスを生かして、助けを求めるのよ」
とバッサリ。
「あなたがいなくなって、一緒にやめたかったけど、これをやり抜くには私が残ってロバートをうまく動かすしかなかった。
あなたのULPを市場に出せば、世界中で苦しんでいる何十億人の生活を変えられるって信じているの。治験をやり遂げれば、あなたはヒーローよ。お母様を頼りましょう。」
フジタはジェームズに檄を飛ばして、研究を続行させます。
グレタは薬を吸入し、ガーティーに付属している引き出しのベッドのような機構に入ります。
「気を付けてね母さん。助けてくれてありがとう」と感謝を述べたジェームズに対して、グレタが
「協力するわよジェームズ。あなたの欲求はお見通しだから。」
と言ったのが意味深でしたね。
…あっさり息子の研究に協力したのは、何かウラがあるんだろうか。。。
■ジェームズの過去
ジェームズはフジタに、母との確執について語ります。
「父は、僕が子供のころに蒸発した。他の誰かと新生活を始めたと聞いたよ。
そのあと母は、2か月間も僕のベッドに入ってきて“首をつって死にたい”ってこぼしていたんだ。僕は8歳だった。
それが世界一のセラピストのすることか?この経験が、僕を研究に向かわせた。」
すごくつらかったでしょうね。
幼少期にそんな経験をしたら、ジェームズ自身も精神的な問題をかかえてしまったことについて納得がいきます。
フジタは、ジェームズに「近くで寝よう」と提案しますが、ジェームズはそのまま部屋を出て行ってしまいます。
フジタは一人、引き出しのようなベッドを閉めて寝るのでした。
(この“引き出しベッド”に、たくさんのタスキのようなものがあったのが気になりました。日本語で「完全性」「独創力」「正確さ」「人間性」「自信」などと書いてありましたね。フジタは、これを見て自分を奮い立たせているのかなあ。)
■ガーティーとオーウェン
オーウェンは、ついに実験からのリタイア=施設からの脱出を実行に移そうとします。
スーツに着替えて荷物を持ち、施設から抜け出そうとしていたところ「オーウェン」と自分を呼び止める声が。
驚いて、声がしたほうの部屋に行くと、そこはガーティーの部屋でした。
「こんばんは、オーウェン。荷物を持って帰ることにしたのですか?」
そう問いかけるガーティーに、オーウェンは
「病院の救急室に行かないと」
と答えます。
「これが現実かわからないから。有名なグレタ・マントルレイ先生がいるのは変だし、僕は壁一面のコンピューターと話している。
何が現実かわからないから、薬が必要なんだ。入院して治療してもらう。」
たしかに、いきなり壁一面のコンピューター(ガーティー)と話しているなんて、自分の頭がおかしくなったのかもと疑ってしまいますよね。
しかも、オーウェンは「近接検査」で「妄想型統合失調症」と診断されている。
施設での実験は、トラウマを掘り返されるなどツラいことだらけだし、自分が病気なのであれば、病院にかかりたい…。
そう思っても仕方ありません。
しかしガーティーは
「仲間を放置するの?彼らは全員治って、帰ってしまったあなただけ治らないことになりますよ」
と告げます。
オーウェンは「統合失調症は治せないはずだ」と動揺しますが
「それは誤診だと思いました。精神的な症状はほんの一時的に表れただけ。あなたは全く正常」
と、ガーティーは「近接検査」での検査結果を否定します。
それでも「ぼくは直らない」と否定的な態度のオーウェンに
「あなたの友達のアニーは、私のように苦しんでる。彼女はそばに置いておきます。これまで集めてきた被験者と一緒に。」
と意味深な発言。
「アニーをどうするんだ、言ってよ」とオーウェンは動揺。
部屋のドアの鍵が開き、一旦はドアノブに手をかけて外に出ようとしましたが、研究室を振り返り、迷いを見せます。
■そして始まる、C錠の実験
結局、オーウェンは実験からリタイアすることをやめました。
アニーとともに食事をとり、話します。
「こんどの薬を飲んだら、どんな体験をするだろうね」と問いかけるアニーに対し
「続ける必要ないよね。コンピューターに頭をいじられることない。今すぐ帰ろうよ」
と答えるオーウェン。
実験に対する不安はまだあるけど、ガーティーの意味深発言が気になって、留まることを決めたようですね。
アニーだけを置いてけぼりにして、自分だけリタイアしたら、彼女に何か起こるのかもしれない。
オーウェンは彼女を助けたい一心で実験に残ったのでしょう。
否定的なオーウェンの発言を聞いても
「私も治療なんて意味ないって思ってたけど、なんかここは違う気がする。実際昨日より調子がいい気がする」
と、アニーは実験を前向きにとらえているようす。
オーウェンは、子供のころに飼っていた“タカ”に関するトラウマについて話し「その記憶を体験したくない」と弱音を吐きますが、
「大丈夫よ、きっとまた一緒に体験できる。助け合いましょう。行こう。」と、アニーは励まします。
いよいよ、C錠の実験です。
ジェームズ博士も気合十分。
スタッフたちに「お前ら、しっかりやれよ!!」と何度も檄を飛ばします。
(しかも日本語で。やっぱりちょっとヘンテコな世界観だなあと、ふふっと笑ってしまいました)
実験にあたり、ガーティーも問題ない様子。
フジタは被験者に対し
「みなさん、錠剤をお飲みください。注意事項を1つ。Cフェーズでは今までより強力なマイクロ波を使います。開始後に頭の中に違和感があってもご心配なく。」
とアナウンスします。
…マイクロ波と言えば、電子レンジとかに使われているやつですよね。
被験者の一人の黒人男性も
「強力なマイクロ波だって。おれ子供のころ、電子レンジにいろんなものをあたためて遊んだよ。マシュマロは温めたらどうなったと思う?…ボン!」
と、マシュマロが爆発した経験を思い出して話します。
映画の有名なシーンで言えば『キック・アス』では悪党が巨大な電子レンジに入れられ、破裂するシーンがありましたよね。
『グレムリン』でも、電子レンジにグレムリンを閉じ込めて温め、爆発させて退治するシーンがありました。
つまり、強力なマイクロ波を脳にあてるなんてマズいんじゃないの…?と見ているこちらにも不安がよぎります。
黒人男性の話を聞いて、アニーとオーウェンも不安げな表情。
ですがいよいよ、C錠の治験に入りました。
アニーは、再び“幻影”の世界に。
そこではなんと、妹とともに弓使いのエルフになっていました…。
というところで第5話は終了です。
*
ガーティーっていったい何なのか、この実験が生まれたきっかけは何だったのか。
いろいろな背景が明らかになった回でしたね。
このドラマの1つのテーマとして、家族との確執があるのかなと思いました。
オーウェンも、自分が名家の出身ながら浮いていること、幼少期の兄とのトラウマに悩まされている。
アニーは、身勝手な母のようになりたくないことや、過去に起こってしまった妹の交通事故のことで悩んでいる。
そして、ジェームズ博士も、父親の蒸発や、母親との確執に悩んでいることがわかりました。
いよいよC錠の実験に入りましたが、オーウェンやアニーをはじめとした被験者たちは、トラウマと“対決”して、克服することができるのでしょうか…。
次回以降もたのしみです。
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