Netflix『マニアック』第1話「選ばれしもの」ネタバレ感想!このドラマはセカイ系かな?

Netflixで配信されているオリジナルドラマシリーズ『マニアック』。

何といっても、キャスト&スタッフの豪華さで話題なんです。

主役を演じるのは、ジョナ・ヒルとエマ・ストーン。

ジョナ・ヒルは、ブラッド・ピットと共演した『マネーボール』や、レオナルド・ディカプリオと共演した『ウルフ・オブ・ウォールストリート』で2度アカデミー助演男優賞にノミネートされている実力派俳優です。

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エマ・ストーンは、日本でも大ヒットしたミュージカル映画『ラ・ラ・ランド』の主演女優として有名ですね。エマは『ラ・ラ・ランド』で、ゴールデングローブ賞主演女優賞(ミュージカル・コメディ部門)、アカデミー主演女優賞を受賞しています。

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監督を務めるのは、キャリー・フクナガ。

人気スパイ映画シリーズ『007』の監督にも決定した、いま注目されているクリエイターです。

※キャリー・フクナガについてこちらのブログが詳しい↓
キャリー・フクナガって何者?って話。

そんな豪華なキャスト・スタッフが手掛けていることから気になっていた『マニアック』。

第1話を見てみましたが、かなり不思議な雰囲気の作品でした!

かなり1話から情報量が多くて、感想も長くなってしまいましたが、お付き合いいただければ幸いです!

マニアック第1話「選ばれしもの」あらすじ

オーウェン・ミルグリム(ジョナ・ヒル)は、幻覚が見えたり、いるはずのない人の声が聞こえたりと、統合失調症の症状を抱えていた。

ミルグリム家という名家に生まれるも、家族からは浮いた存在だった。

そんな中、オーウェンは仕事をクビになってしまう。

仕事がないと、高い家賃も払うことができず、家族から離れた暮らしを続けることができない。

お金に困ったオーウェンは、ある製薬会社の治験を受けることに。

治験会場でオーウェンは、アニー(エマ・ストーン)を見つけ…。

マニアック第1話「選ばれしもの」のネタバレ&感想

1話を見た感想ですが、正直1話だけだと、今後の展開が全く読めないドラマです!

どんな話になるのかが全然想像つきませんでした。

ただ、世界観がかなり独特で、惹かれるものがありました。

とりあえず現時点で分かったのは

・近未来(?)が舞台っぽい。SFだけれど、大それたファンタジーではなく、ありそうな未来(=同じNetFlixドラマだと『ブラックミラー』に近いような世界観)

 

・主人公のオーウェンは精神病を患っている

 

・アニーはかなりお金に困っているもよう

 

・オーウェンとアニーがパートナーとなって、世界を救う話…?

 

・「人と人とのつながり」が大きなテーマっぽい

というところまででしょうか。

1話を見ただけなので、今後の展開によっては違ってくるかもしれませんが!

まず、初っ端から宇宙の話。

ビッグバンや、生命誕生の話ですよ。

「連鎖が連鎖を生んで、新しい世界が広がった。」

「何かが結びつくことには無限の可能性がある。これは人の心にも当てはまる。」

というナレーションから「人と人とのつながり」が大きなテーマなのかなと感じました。

このあとのシーンでも、

・「仮に全人類がつながりを求めていたとして、心はそのことに気づいていない」

「友達との交流、家族との繋がり、結びつきが無いと人は不安になる」というナレーション

 

・つながりがなくて寂しい人向けの広告(?)が街にあふれている

など、この作品の舞台設定は「1人ぼっちでいることを恐れる世界」なのだろうか、なんて想像してしまいました。

そうこうしているうちに、早速アニー(エマ・ストーン)が登場!

エマというとやっぱり『ラ・ラ・ランド』の印象が強いですが、『ラ・ラ・ランド』だとかなり女性っぽいというか、可愛い・美人な印象の役柄だったものの、今作ではちょっとやさぐれ感のあるキャラクターです。

いきなり売店でタバコを買っていますしね。

タバコを買うシーンで出てくるのが「アド・バディ(ad buddy)」という支払い方法。

パッと見、我々が今生きている社会とは変わらないような買い物シーンだったのに「アド・バディ」という全く知らないシステムが出てくることで、近未来が舞台のSFなのかなという舞台設定が見て取れます。

この他にも、この後のシーンで「超自由の男神」という謎のオブジェがニューヨークの街中にあることや、散歩中の犬の糞を自動で清掃してくれる小型の清掃ロボットが出てくることから、私たちが今生きている世界とは違う世界が舞台なんだとわかりますね。

(このオブジェ、突拍子もなさすぎてちょっと笑ってしまいました)

さてさて「アド・バディ(ad buddy)」を直訳すると

ad=広告

buddy=仲間、もしくはボランティア支援者

という意味があります。

ちょっとこれだけだと、まだ「アド・バディ(ad buddy)」が一体何なのかわからないですね…。

ただ、売店のおじさんが「あいつら(アド・バディ)は、客の会話を録音している。欲望のデータを集めているんだよ」という陰謀論めいたことを話しだすので、アド・バディという大企業がこの世界には存在して、それが世の中を支配しているのか…?など、ディストピアものなのかなーという想像も膨らみますね。

(あくまで、売店のおじさんの妄想かもしれませんが笑)

その後、ゴミを持ち帰ろうとして警官に注意されるなど、アニーはどうやらお金に相当困っているっぽいぞというのが見て取れます。

さて、もう1人の主役であるオーウェン・ミルグリム(ジョナ・ヒル)も登場。

いきなり「兄のジェドが被疑者として裁判にかけられる予定だから、その証人尋問に備えた練習をしている」というかなり込み入ったシーンでの登場です(笑)。

そこで明らかになるのが、オーウェンは10年前に精神病を患っていたということ。

「入院させられて投薬治療を受けた。それ以外に話せることは何もない。それ以来症状は出ていない。」「僕は正気だ、まともだよ」とオーウェンは話しますが、そばにいた弁護士や父からは「精神病が原因で、証言台に立つのは難しいのでは?」「お前は現実と妄想の区別がつくのか?」と指摘されてしまいます。

事実、オーウェンはまだ幻覚が見えているようです。

・地震が起きて、周りのものが揺れているような幻覚がしばしば見える

 

・現実には存在しない男から「お前は救世主に選ばれた。」「法則は法則だ」「女の諜報員が君に情報を伝える。あとは彼女から聞け、絶対にしくじるなよ」など、謎の指示を受ける

 

・鳩にやっていた豆が、地面ではじけてポップコーンになる幻覚が見える

 

などなど…。

 

いやいや、ぜんぜんまともちゃうやんけ。

何が「僕は正気だ」よ、あかんやんけ!!

 

そんな、まだまだ病んでいるっぽいオーウェンさんも、アニー同様お金にお困りのようで。

カード残高不足で支払いができず、アド・バディでの支払を提案されます。

その後すぐに、アド・バディのカバンを持った太った男が登場。

オーウェンに仕事の紹介をし始めます。

紹介される仕事は

・夫を失った未亡人に、夫を派遣する通信販売会社「パパの家」

(この「パパの家」の広告にはアニーが写っている!)

 

・フレンドプロキシという薬(?)の治験を行っているので、被験者を募集している「ネバーディーン製薬」

などなど…。

ここまで見ると「アド・バディ」は、

「お金が無い人に代わって、商品などの代金を立て替えておいてくれる。そのかわり、代金を立て替えてもらった人は、アド・バディが紹介する仕事に従事する」

というシステムなのかなと、ぼんやりと想像できます。

オーウェンは早速「パパの家」の求人について同社に問い合わせてみますが

・故人(元の夫)の負債も負わなければならない

 

・相手(未亡人やその子供)の転居費用も支払わなければならない

など条件に納得がいかない様子。

良い仕事が見つからずガッカリのオーウェン。

そんな彼に追い打ちをかけるように悲劇が。

なんと本業の仕事をリストラされてしまいます。

ショックからか、また地震のような幻覚が見えて、トイレで吐いてしまうオーウェン。

どうやら、精神的に追い詰められた時に地震の幻覚が見えてしまうようですね。

オーウェンは、会社を後にして家に向かいます。

街には、ゴルフの広告がありましたが、そこにもアニーが写っていました。

それを見てオーウェンは「“パパの家”の広告と、同じ女性だ…」と気になっているようす。

帰宅したオーウェンは、精神病の治療のテープを聞きます。

「自分は選ばれしものではない」

「法則など無い」

「声は聞こえない」

自分が抱えている幻覚を、否定するような内容です。

オーウェンはテープを聞きながら、治療薬と思わしき薬をケースから出しますが、飲まずにデコピンではじいてしまいます。

…いやいや、幻覚がかなり見えてるんだから、飲まんでええんかい!と思ってしまいましたが、オーウェンは病気を治したい気持ちと、自分が見ているものを信じたい気持ちの間で揺れているのかもなーとも思いました。

そんな中、アド・バディから紹介のあった「ネバーディーン製薬」から資料が届きます。

その後すぐに同社からオーウェンに案内の電話が。

「資料は届きましたか?あなたはヒーローに選ばれました。被験者をそう呼んでいるのです。

 

あなた理想の被験者。ここまで条件に合う人は初めてです。生まれてきた目的を果たしましょう。

 

当社はあなたの無気力やうつ、ポップコーン問題(パニック障害)や理由のない不安感などさまざまな病の治療に協力します。

 

詳細はいらしていただけたときに話します。」

 

…なんだかちょっと怪しげな会社ですね!

 

その後オーウェンは、自分の家族(ミルグリム家)のホームパーティーに参加するのですが、このシーンがかなり息苦しかった…。

大人しいオーウェンとは対照的な、行儀が悪く図々しい印象の男衆。

豪華な家の中には、家族の肖像画が飾られていますが、その中にはオーウェンの姿だけがありません。

パーティーの会話や、肖像画の件から、オーウェンが家族から浮いた存在だというのが見て取れます。

家族はオーウェンを、パーティーゲームにしつこく誘いますが、オーウェンはそれをキレ気味で拒否。

家族は「彼、まだ病気が治っていないのよ…」とヒソヒソ話をする始末。

こういった状況にうんざりしたというのもあったのか、オーウェンは、ネバーディーン製薬の治験を受けに行く事を決めます。

ネバーディーン製薬を訪れるオーウェン。

この製薬会社ですが

・壁に「運命は変えられる」と日本語で書いてある

 

・社内に「わが社であなたの幸せをつかみましょう」というアナウンスが放送で流れているが、これも日本語

 

・建物内の案内表示が壁に書かれているが、これも日本語

 

・検査員や博士が日本人っぽい(博士は、ムラモト博士とフジタ博士でしたね)

 

と、なんとどうやら日本企業のようです。

検査を待つ間、同じ治験を受けようとしている被験者の男性から話しかけられるオーウェン。

「新薬だがなにかトラブったかもしれないらしい」

 

「ハイリスクだが、たんまり稼げるらしい」

と、ちょっとビビるような話を聞かされます。

その直後、待合室でオーウェンは、気になっていたあの女性を見つけます。

そう。「パパの家」の広告や、街中のゴルフの広告に写っていた女性、アニーです。

アニーを目で追うオーウェン。

その視線に気づいたアニーは、ちょっと不快そうなようすを見せます。

そうこうしているうちに検査に呼ばれるオーウェン。

どうやら、被験者として適しているかどうかのテストをされるようです。

検査では、写真を見せられて、感じたことを答えるように言われます。

見せられた写真は

・薬

・鷹

・家族写真

…どれもオーウェンに関わるものばかり。

オーウェンは精神病で薬を服用しているし、鷹はオーウェンが子供のころ飼っていた動物です。

家族写真はオーウェンが言う通り、彼にとっては「息が詰まる」もの。

オーウェンは検査員に対して「自分専用のテストか」と質問します。

…このあたり、統合失調症の症状が感じられますね。

統合失調症の症状の1つとして、自我意識の障害があります。

自分の考えが他人に知られていると感じることがあるそうです。

オーウェンに見せられた写真は、もしかすると本当にオーウェン専用に用意されたものかもしれませんが、オーウェンが勝手に「自分専用のテストだ。

この製薬会社は、普通だったら知りえないような自分の情報を知っている」と思い込んでいるだけかもしれません。

さて、そんなこんなでオーウェンは無事検査をパスしますが、待合室で再びアニーを見つけて、そばに座ります。

じっと見つめられて、不快感を示すアニー。

そんな彼女に対し、オーウェンは彼女が写っていた広告に対してしつこく話しかけますが、アニーからは「黙って」「殺すわよ」と一蹴されてしまいます。

アニーも被験者なのですが、アナウンスで呼ばれたため席を立ってその場を去ってしまいます。

その後現れる、オーウェンが幻覚で見る例の男。

「法則は法則。お前がここに来たのも法則だ。法則を信じろ。彼女が例の女だ」

「合言葉で接触しろ。法則が何のことか俺にもわからんがいつかわかる。このまま進め。彼女と接触するんだ」

と言って、アニーに接触するようにオーウェンをけしかけます。

それを受けてオーウェンは

・再び近くに居たアニーの肩に、指でタッチする

・エレベーター内で、アニーを凝視する

などしますが、アニーはやっぱり怒ったり不快そうな反応を見せます。

…ここまでだと「完全にオーウェンがヤバいやつだな。アニーの件も、オーウェンの妄想に過ぎないんだろうな」って感じですね。

場面は変わって、怪しげな博士二人。

「今度は最後まで成功させましょう」

 

「もちろんだ、同じ過ちは繰り返さない」

と、ちょっと聞き捨てならないような会話をしています。

オーウェンに話しかけてきた被験者の男性が

「新薬だがなにかトラブったかもしれないらしい」

 

「ハイリスクだが、たんまり稼げるらしい」

と言っていたのは本当だったんですね…。

これから治験を受ける人たち、大丈夫なのか!?

さて、オーウェンやアニーたち被験者は、治験部屋=ポッドに案内され、治験を受けるうえでの注意事項なんかを説明されます。

そんな中、再びアニーに話しかけるオーウェン。

「君は被験者じゃないよね?僕への伝言は?」

 

「君はエージェントだろう、僕に指示を伝えに来たんだよね?」

今までの流れから行くと

「オーウェン…いい加減話しかけるのをやめたらどうだい、アニーにまた怒られるよ!?」

と思いましたが、ここから意外な展開!

なんとアニーは用心深く周りを見回してから

「部屋に戻って、私の合図を待って」

とオーウェンにささやくのです。

僕は救世主だ」と言うオーウェンに対し

そうよ、あなたが救世主。でも正体がバレたら終わり」と答えるアニー。

えっ、オーウェンの妄想って、妄想じゃなかったの?

オーウェンの妄想は現実だったの!?

はたまた、アニーも何か精神疾患があるの?

精神疾患がある人だけが、この治験の検査をパスできるのかな。

…でももしそうだとしても、二人の妄想が合致することなんてあるのか!?

 

…と混乱したところで、第1話が終了してしまいました。

第1話の時点だと、どんな話になるのかまるで分からないですが、独特な世界観でかなり惹かれる作品だなと感じました!

この時点での私の予想ですが、俗にいう「セカイ系」の作品なのかなと感じました。

「セカイ系」って何?という方は、こちらのページを読むとわかっていただけるかと。

https://dic.nicovideo.jp/a/%E3%82%BB%E3%82%AB%E3%82%A4%E7%B3%BB

 

ここから引用すると「セカイ系」の特徴としては

・物語は主人公とその周辺のみで展開する。

 

・主人公は世界の危機などの世界規模の問題に関わることになる。

 

・主人公は世界の危機に向き合うと同時に日常生活も送っている。

 

・主人公とヒロインまたは主人公周辺の人物との関係性が世界の危機に直結する。

 

・主人公は世界の危機の解決とヒロインの命の二択を迫られる。

 

・主人公の精神世界や心情描写が重視される。

というのが挙げられます。

有名な作品だと「涼宮ハルヒの憂鬱」や「魔法少女まどか☆マギカ」、「君の名は。」なんかもそうですね。

第1話だけの感想なのでアレですが「マニアック」もかなりこの「セカイ系」の特徴に当てはまっていそうじゃないですか?

舞台となる製薬会社がおそらく日本企業というのもありますし、かなり日本的な作品なのかも!?という気がしてきました。

かなりいろいろ考えようのある作品だと思うので、続きが気になります!

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