Netflix『マニアック』第2話「新しい自分に」ネタバレ感想。アニーのトラウマが明らかに!

Netflixのオリジナルドラマ「マニアック」。

第2話は、エマ・ストーン演じるアニーがメインのお話でした。

マニアック第2話「新しい自分に」あらすじ

精神的に不安定なアニーは、友人が盗んできたネバーディーン製薬の薬を飲んで心を落ち着けていた。

しかし薬がついになくなってしまう。

薬を手に入れるには、ネバーディーン製薬の治験に潜り込むしかない。

アニーは、製薬会社の女性を脅して、治験の被験者となることに成功する。

さっそく、治験がスタートするのだが…。

マニアック第2話「新しい自分に」のネタバレ&感想

このドラマの主人公は二人。

ジョナ・ヒル演じるオーウェンと、エマ・ストーン演じるアニーです。

第1話ではオーウェンがメインの話でしたが、今回はアニーがメインの話でしたね。

それに加えて

・この世界のシステム(アド・バディなど)がどういったものなのか

・二人がネバーディーン製薬で受けるのは、どんな治験なのか

というのも見えてきました。

第1話のアニーは「どうやらお金に困っているらしい女性」というところまでしかわかりませんでしたが、第2話では冒頭からアニーの薬物依存のシーンで幕を開けます。

アルファベットの「A」の形をした錠剤をつぶして、鼻から吸うアニー。

さながら、覚せい剤を使うヤク中のような感じです。

しかし、薬は最後の1錠。

空っぽになった薬の瓶を見つめ「お別れよ」と言ってからゴミ箱に捨てます。

自分でも、薬物に依存している状態はよくないと感じて、やめようとしているようですね。

タンクトップを着たアニーの後ろ姿を見ると、背中には大きく引っかかれたような傷が。

闇を感じますが、この傷が何なのかは、今回の後半で明らかになります…。

街に出かけて、迷い犬の広告を柱に貼るアニー。

その後、食事をとりながら、アド・バディのスタッフの女性から話を聞きます。

「アド・バディの使い道は無限です。パリー・アドとは違うわ」

とアピールする、スタッフの女性。

「無限って?ほんとに無限なの?たとえばバス代とか…ホテルや食事代や戻りのバス代も?

 

ソルトレイクシティに、妹のために会いに行きたいの」

と聞くアニーに対し

「そんな質問は初めて」と困惑しつつも、

「何千も広告を見る必要があるけど…たぶんできると思います。」

とスタッフの女性は答えます。

 

このやりとりで、やっとアド・バディがどんなサービスなのか分かりました!

第1話の時点ではよくわからなかったので、第1話「選ばれしもの」感想の記事

「アド・バディは、求人紹介をしている」

とか

「お金が無い人に代わって、商品などの代金を立て替えておいてくれる。そのかわり、代金を立て替えてもらった人は、アド・バディが紹介する仕事に従事する」

なんて書いてしまったんですが、違いましたね。

第2話のこのシーンを見ると

「広告を見ることで、代金を肩代わりしてくれるサービス」

だということがわかりました。

私たちの世界でいえば、無料動画サイト(YoutubeやGyaoなど)を見ていると、広告の動画が流れるのに似ていますかね。

広告を見る代わりに、無料で動画が見られるシステムがありますよね。

しかし、アド・バディは同社のスタッフが、わざわざ直接広告を見せに来ます。

ここで考えたのが「このドラマの世界には、インターネットが無いのではないか」説です。

インターネットが無いから、わざわざ直接広告を見せに来ているのではないかと。

(この「わざわざ」感、ちょっと笑っちゃうのは私だけでしょうか)

第1話の、オーウェンの(元)オフィスのシーンや、第2話のアニーの部屋のシーンでパソコンが写りますが、ブラウン管テレビのような大きなラップトップですし、黒い画面に緑色の文字が写っているだけなんですよね。

(マトリックスのオープニングみたいな、緑色の文字です)

第1話の感想記事では「近未来(?)が舞台っぽい」と書きましたが、もしかするとちょっと昔の話なのかもしれません。

もしくは、インターネットが普及しないまま進んだ未来とか、パラレルワールドのような感じですかね。

さて、家に戻ったアニーは、

「あんたを読むからね。もう健全だから。

 

健全な人は本を読むし、旅や運動をして、心の管理もできる」

と言いながら、分厚い本と対峙します。

このセリフは、薬ももう無くなったし、薬物依存から抜け出して健全に生きるんだから!というアニーの決意が見えますが、逆に言えばアニーは今まで健全じゃなかったことも見えてきます。

本も読めないし、旅や運動も、心の管理もできない状態だったのではないかと。

かなり情緒不安定で、だからこそ薬物に依存していたんですね。

しかし、アニーは結局本を置いてしまいます。

アニーはどうやらシェアハウスに住んでいる模様。

でも、同居人(大家?)との会話で

・3カ月も家賃を滞納していること

・5カ月も無職状態が続いていること

がわかります。

やっぱりお金が無い状態だったんですね。

第1話でも、ごみを漁っていましたもんね…。

困ったアニーは父のもとを訪れて、父の金庫から、妹がいるソルトレイクシティに行くためのお金を借ります。

(余談ですが、金庫の中には銃も入っていましたね。実際にアニーが銃を持っていったのかは謎ですが、ただのハッタリだと思っていた第1話でのオーウェンに対してのセリフ「殺すわよ。こっちは銃を持っているの」が、本当に銃を持っていたんじゃないか…?とも取れますね。)

 

父との会話の中で、父が「母さんを思い出したくない」と言ったり、父がふさぎ込んだようなようすを見せることから、何らかの家庭不和があることが見て取れます。

アニーは一旦シェアハウスに戻って荷物をまとめ、ソルトレイクシティに行くためにバスターミナルに向かいます。

しかしそこで、バスの運行情報の掲示板がアルファベットの「A」の字を形作るという幻覚を見てしまいます。

(これは言うまでもなく、アニーが依存していた「A」の形の錠剤を表していますね)

このシーンで気になったのが、バスの運行情報の掲示板です。

デジタル表示ではなく『ザ・ベストテン』のような、黒字に白い文字でパタパタ言うやつ(あれ何て言うんだろう!笑)なんですよ。

こういう、我々の住んでいる世界とは違うガジェットがたくさん出てきて、見ているとわくわくしますね。

(第1話で出てきた、小型の清掃ロボットも、第2話でも登場していましたね。あのロボット本当にカワイイ)

アニーは急いでシェアハウスに戻って、空の瓶を手に取り、友人のカルヴィンに会いに行きます。

「A」の形の錠剤は、もともと彼の父のもので、彼が父から盗んでアニーに渡したものだったのです。

ですがカルヴィンは

「もう二度と盗まない。盗んだ後、親父が軽い脳卒中を起こしたんだ。なんでULPなんてやるんだ。やばいぞ」

と、薬を再度手に入れることを断固拒否。

それでもアニーは「すごく欲しいの。どうしたら手に入る?」と引き下がります。

カルヴィンは

「ネバーディーンの被験者になって、親父の研究に協力すれば?

 

まずは適性検査が必要だけどね。」

と提案します。

ただ、アニーがネバーディーン製薬の担当者の名前を聞こうとすると

「言えないよ。自殺者が出て以来、極秘扱いなんだ」

と口ごもります。

(第1話の、ネバーディーン製薬の待合室でのシーンで、オーウェンに話しかけてくる被験者の男性がいましたが

「新薬だがなにかトラブったかもしれないらしい」

「ハイリスクだが、たんまり稼げるらしい」

と言っていましたよね。

どんなトラブルがあったんだ…と不安にさせられるセリフでしたが、まさか自殺者まで出ていたとは…めちゃくちゃ危ないやんけ!)

ですが、どうしても名前を聞き出そうとするアニーに根負けして

カルヴィンは「パトリシア・ルーゴだよ」と受付担当の女性の名前を教えます。

アニーは情報屋(?)のようなお店に行き、パトリシアについての情報を聞き出します。

パトリシアは、ネバーディーン製薬の被験者受付のディレクター。

ギャンブル依存で、アトランティックシティで逮捕されて親権を失っている。

娘は大学生、名前はウスナベ。

就職のために、ジップドックスに金を払って、逮捕歴を抹消しているらしい。

また分からない言葉が出てきたぞ!ジップドックス=警察か何かでしょうか…

いまの職場で働いて18カ月。

友達レンタルサービス、フレンドプロキシのユーザー。

これを聞いてアニーは、フレンドプロキシのレンタルフレンドのふりをして、パトリシアに会うことを考えつきます。

早速「なりすまし」を実行に移しますが、レンタルフレンドのふりが下手すぎて、パトリシアからクレームを言われてしまうアニー。

軽く口論になり

「実はフレンドプロキシとは関係ないの。あなたを脅迫しに来たんだから」

と正体をバラしてしまいます。

「何のこと?何者なの?」

と戸惑うパトリシア。

しかし、周りに子どもたちがいるのを見て心が痛んだのか、アニーは「ごめんなさい」とだけ言い残してその場を去ります。

私は貧乏だし、なぜ私を狙ったのか…」気になったパトリシアはアニーを追いかけ、

・アニーがネバーディーン製薬の薬に依存していること

 

・ネバーディーン製薬の治験を受けたくて、パトリシアを脅そうとしたこと

 

・アニーは、5年前に妹とひどい喧嘩をし、仲直りが無理な状態にまでなっていること

 

・そのせいで情緒不安定だが、ネバーディーン製薬の薬を飲むと、何とか過ごせるし、精神を安定させるためにはあの薬が必要なこと

を聞き出します。

アニーはパトリシアに協力してもらい、ネバーディーン製薬の被験者候補に。

まずは検査を受けることとなりました。

アニーも、第1話のオーウェンと同じようなテストを受けますが、不合格になってしまい腹を立てます。

治験を受けられないことに、どうしても納得がいかないアニー。

パトリシアに

「どうにかできないか」

 

「どうしても被験者になりたいの」

とお願いするも断られてしまい、ついにはパトリシアを脅迫します。

「パトリシア、話があるの。娘がいるわね、大学生のウスナベ。

 

可愛い娘と一生会えなくなっても良いの?もし私が不合格になったら、男友達が車でさらうわ」

正気じゃないアニーの言動に、パトリシアはしぶしぶ協力することに。

別の被験者からカードをうまく預かり、それをアニーに渡します。

これで、アニーは治験に潜り込むことに成功しました。

被験者たちはまず、治験についてのビデオを見せられます。

(このビデオも、かなりレトロな作り!まるで80~90年代の教育ビデオのような作りでした。映画のシーンで言えば『ジュラシックパーク』の、恐竜をいかに作り出したのかについての説明ビデオに雰囲気が似ていました。あんな感じのレトロさです)

ビデオの内容から、オーウェンやアニーが受けようとしている治験はいったいどういったものなのか、やっとわかりました。

ざっくり言えば「人のトラウマを克服させ、健康な心へ導く」といったところでしょうか。

治験では、

・A錠

・B錠

・C錠

3種類の錠剤を、3回に分けて飲むことになります。

・A錠…アゴニア(苦悩)。診断用で、被験者のトラウマを引き出し表面化する

 

・B錠…盲点を探し出す。被験者自身の心が自らを欺くために作り出した防衛のメカニズムを見つける。

 

・C錠…コンフレクシア(対決)。トラウマと対決し、受け入れる。

錠剤を飲むと、GRTAというメガコンピューターのAIが被験者の脳を認識・識別・対決。

GRTAがあなたの心の地図を作り直し、効果的なシステムに仕立て、すべてが解決します。

治験の終わりには、生まれ変わったような喜びを感じることができる…と言います。

早速実験に移るよう、呼び出される被験者たち。

オーウェンは被験者番号1番、アニーは9番です。

移動の途中でオーウェンは「みんなにおかしいって思われているけど違う」とアニーに話しかけますが、アニーは「その話はあとにして」と軽くあしらいます。

1話では、最後の最後までアニーはオーウェンに対して

「黙って」「しつこいわよ」

と怒っていて、最後になってオーウェンの妄想を受け入れ(?)、「そうよ、あなたが救世主。でも正体がバレたら終わり」と答えていました。

1話の時点では「もしかすると、オーウェンの妄想は本当で、アニーがオーウェンのパートナー!?」なんて思っていましたが、どうやら違うっぽいなあと2話のこのシーンを見て思いました。

アニーはあくまで、薬がほしいだけ。

そんな中、オーウェンがしつこく話しかけてくるものだから、とりあえず騒ぎにならないように話を合わせてなだめた…そんな風に見えました。

 

さて、いよいよ実験です。

(実験に移る前のフジタ博士の「彼らの命がかかってる。もうミスは許されない」というセリフが怖すぎる…。どれだけ危ない実験なのでしょうか)

オーウェンやアニーたち被験者は、A錠を飲まされ、ヘッドセットを装着されます。

その後、GRTAを起動。

(余談かもですが、GRTAを起動するシーンで、被験者番号が書かれたコードが写りましたよね。奇数組を昇順に並べるなら“1、3、5、7、9、11”の並びになるはずなのに、なぜか“1、9、3、5、7、11”と、1と9(つまり、オーウェンとアニー)が隣り合わせの番号になっていたのが気になりました。彼らが出会ったのは偶然なのか、はたまた必然なのか…)

シーンは、アニーの脳内の記憶へと移ります。

 

アニーのトラウマ。それは妹との思い出でした。

 

アニーと妹は、二人で旅行をしたことがありました。

観光スポットで写真を撮りたがる妹。

アニーはそんな彼女の写真をとるフリをして、自分のワキの下の写真を撮ってふざけます。

それに対してむくれる妹。

その後ふたりはホテルに泊まりますが、そこでお互いの性格の違いなどについて口論になります。

アニーのことを「自己中心的」「なんでもイヤなほうに考える」「自分に酔ってる」と非難する妹。

普通でいたがる妹に反発するアニー。

口論のあと、一旦仲直りする二人ですが、翌日悲劇は起こります。

ドライブをする二人。

前日にきちんとした写真を撮れなかったのを反省したのか「今度こそ2人で写真撮る?」と持ち掛けるアニー。

でも、結局またふざけてワキの下の写真を撮ります。

「これほんと笑えるでしょう」と言うアニーに対し、「全然笑えない。返して。カメラを買ったのは私よ」と、妹は本気で怒ります

二人は、ドライブ中の車内でカメラの取り合いに。

よそ見をしている中、向かいから車が…。

急いでよけるも、二人が乗った車は崖の下へまっさかさま。

アニーは、なんとか落下する車内からドアを開けて外に出ましたが、妹は気絶したまま車内に取り残されたまま、一番底まで落ちてしまいます。

 

…と、ここでA錠の試験がおわり、アニーは目覚めました。

 

2話の冒頭で、アニーの背中には大きく引っかかれたような傷がありました。

これは、妹との旅行中の交通事故でできたキズだったんですね。

また、2話の冒頭でアニーは迷い犬の広告を街中に貼って回っていますが、これも妹の犬であろうことがわかります。

(旅行中の二人の会話で「あんた(妹)の犬のことは残念だったと思っているわ」というセリフがありました)

現実(現在)のアニーは、ソルトレイクシティにいる妹に会いに行こうとしていることから、大きな事故ではあったものの、妹は生きていると考えられます。

(あるいは、ソルトレイクシティにある妹のお墓に墓参りに行く…という展開だったら悲しいことこのうえないですが)

 

自分の性格・行動が災いして、妹をひどい事故に合わせてしまい、その後ふたりの関係は断絶状態になってしまった。

これがアニーのトラウマだったというわけですね。

このトラウマが原因でアニーは、本も読めないし、旅や運動も、心の管理もできないくらいの情緒不安定な状態に陥り、薬物に依存していたんですね。

と、ここまでが第2話でした。

今回はアニーにフォーカスを当てた話で、同時にこのドラマの舞台設定や、どんな実験が行われるのかという面も明らかになりましたね。

トラウマを掘り起こされたアニーですが、今後心の健康を取り戻すことができるのでしょうか?

一方、オーウェンのトラウマって何なんでしょうか。

まだまだいろいろ気になりますね。今後の展開が楽しみです!

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