Huluで配信中の海外ドラマ「ハンニバル」。
第9話のサブタイトルは「Trou Normand (トゥルー・ノルマン)」。
フレンチのコースだと、料理の途中で飲む蒸留酒のことで、
食欲を増進させたり、消化を促したりする役割のもののようです。
確かに「もっと先が見たい!」「早く食べさせて!」と思わされるような回でしたね。
ハンニバル シーズン1 第9話あらすじ
第九話:「Trou Normand (トゥルー・ノルマン)」
海岸で、トーテムポール状の遺体が見つかる。
使われている遺体は17体。
異常な殺人現場で、共感能力を生かし推理をしようとするウィルだが、
気づいたら記憶を失い、レクター博士のオフィスにいた。
ウィルは共感能力のせいで参っていて、現実から乖離するようになってしまっていたのだ。
一方、アビゲイルはラウンズ記者と会っていた。
「世間はあなたを共犯だと思っている。手記を書けば弁明できるわ」と薦めるラウンズ。
だがそんな中、アビゲイルが殺し、レクター博士と一緒に隠したはずの、ニコラスの遺体が見つかってしまう。
【ハンニバル】シーズン1第9話「Trou Normand (トゥルー・ノルマン)」感想
もう、ウィルのツラそうな様子が尋常ではない!!!!
これだけは言わせてください。
おい!アラーナ!!!
前回、アラーナとウィルはキスをするものの、ウィルはフラれてしまいました。
今回、講義室に訪れたアラーナに対し
「もうキスはしないよ」
と精一杯の冗談を飛ばすウィルも物悲しかったですし、
その後のアラーナの対応も酷かった。
「正直な気持ちを話してるの、誤解させるのもウソもいや。
あなたに好意を。でも付き合えないわ。それは無謀なことだから。
あなたが不安定だから。状況が変わるまで友人でいるわ」
いや、わかるよ、わかるけど。
それにしても正直すぎない?
それをウィルに言ったらどうなるか、アラーナなら想像つくんじゃない?
めっちゃツラそうじゃんウィル。
なんなんだ、飼い殺しかよアラーナ!
悲しそうにするウィルを抱きしめるのもどうかと思うし、
アラーナ、マジで何なの…
とついつい憤ってしまいました(笑)
アラーナとのこと以外でも、ウィルがとにかくツラそう。
極めつけは、意識が飛んで解離してしまう現象ですよね。
夢遊病は今までもあったものの、起きていたはずなのに急に記憶が無くなって、
瞬きをしている間に別の場所にいるって、怖すぎです。
ジャックにそれとなく「昨日の自分はおかしくなかったか」と聞いて、
ジャックが何のことやらさっぱりという反応を見せたときの、
笑顔を作ってどうにかやり過ごそうとするウィルの様子の痛々しさと言ったら。
どうか、ウィルに平穏な日々が訪れてほしい…。
そんなウィルと、レクター博士の関係性は、より深いものになっているように見受けられました。
「解離」のことを相談するウィルに対して
「共感能力のせいで参ってるんだ。ジャックはやめる機会を与えたのに。」
「友人として君が心配だ。君は現実から離れてる」
「君が心配だ。犯人に完全に共感して自分を見失ってる。
記憶が飛んでる間に人を傷つけるかも。君がトーテムポールを作るなよ」
と声をかけるレクター博士。
これまでなら
「なるほど、ウィルに対して暗に“捜査を辞めたほうがいいのでは”と言うことで、
有能な人間をFBIから消して、自身の犯行がバレないように仕向けたいのかな」
と思ってしまうであろうところですが、
前回のウィル&レクター博士の微笑合いなんかを見た後だと、
本当に友人として心配しているのかなあとも取れてしまいました。
また、アビゲイルが久々に出てきましたね。
父が起こした事件のことや、
自分がニコラスを殺してしまったことに思い悩んでいる様子でした。
アビゲイル自身がニコラスの遺体を掘り起こして、
バレるかもという恐怖から逃れるために、
見つかるタイミングだけでもコントロールしたというのには少々驚きました。
この「コントロール」という点は、
今回のトーテムポール事件の犯人とも通ずるところでしたね。
彼も、何十年もひそかに殺人を続け、
今回わざと見つかるためにトーテムポールを建てたわけですから。
そんな中、ウィルは「共感能力」によって、
アビゲイルがニコラスを殺したことに気づいてしまいます。
これは盲点だった。そうですよね。
気づきますよね、ウィルの能力を持ってすれば。
しかし、ウィルはアビゲイルに対し
「自分がアビゲイルの父を殺してしまった。自分がアビゲイルの支えにならねば」
と感じている、特殊な関係性。
ゆえに、まずはレクター博士に相談します。
「アビゲイルがニコラスを殺した」とウィルから相談されたレクター博士は
「知ってる」
と答えます。
これも驚きましたね。
実際、アビゲイルがニコラスを殺したことを博士は知っていて、
遺体隠しにも加担したわけですが、
それを正直にウィルに言っちゃっていいの!?
大丈夫なの!?
と視聴者としては動揺しました。
ウィルも、レクター博士やアビゲイルがそんなことをしていたと知り、
かなりショックを受けていましたね。
そこに漬け込むのがレクター博士の上手いところ。
「もし、このことがバレたら、彼女は父の共犯ということにされ、世間から騒ぎ立てられる。
アビゲイルはニコラスを殺したが、我々と同じ正当防衛だ。
誰が理解してやれる?誰が守ってやれる?我々が父親だ、本物の父親以上にな。
ジャックに話せば彼女の未来はない。」
こう言って、ウィルを丸め込み、
ジャックにバラさないように囲い込んでしまいました。
ウィルは真実を知るも、黙っていることにしてしまいました。
「正しいことをしてる。いずれ誰も気に留めなくなるさ」と、
ウィルの肩をぽんと叩きながら言うレクター博士。
前回、ウィルがレクター博士に対して
「すまない、こちらの世界に引きずり込んでしまって」
というようなセリフを言っていましたが、
今回はそれが逆になった印象です。
レクター博士のフィールドに、ウィルが引きずり込まれてしまったような。
アビゲイルは、ニコラス殺しがバレることを恐れますが、
ウィルがこのような様子だとわかっているレクター博士は
「ウィルはジャックに言わない、君は自由だ誰にもバレない」
とアビゲイルに伝え、なだめます。
そんなレクター博士に、アビゲイルがついにカミングアウト。
「パパのやってたことを知ってた、パパを手伝った私が女の子たちと会って話す役だった。
冗談を言って笑って、住所を聞きだした。
行き先や一人になる時間も。みんな私に似てた。仲良くなれたはず。
でもパパに逆らえなかった。私が殺されるから。」
アビゲイルが父の共犯だというのは、
世間のイメージだけでは無かった。
実際に、父の犯行に加担していたんですね。
「やっと話してくれた」と、アビゲイルを抱きしめるレクター博士。
「私は怪物ね」と泣くアビゲイルに
「違うよ、真の怪物を知ってる。君は被害者だ。私とウィルが君を守るよ」
とレクター博士は言いました。
ウィル、レクター博士、アビゲイルのつながりが強固になったのが見て取れました。
レクター博士が殺人鬼だと忘れてしまうくらい、
良い抱擁シーンで「ああかっこいいなあ」と惚れ惚れしてしまいましたが、
これからどうなるやら…。
余談ですが、ラウンズ記者がレクター博士の食事会に招かれるも、
ベジタリアンだったのには笑いましたね。
ベジタリアンでよかったですよね、
何の肉を食べさせられるかわかったもんじゃないですから。笑
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ハンニバル シーズン1第10話あらすじ&感想
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